読了/『失はれる物語』『ぼくと未来屋の夏』『名探偵木更津悠也』

　乙一『失はれる物語』はラノベをハードカバーにしたものだったんだけど、「マリアの指」だけ新作なので、それだけ読みました。私はミステリ読みなんだとしみじみ思いました。堪能しました。「あとがき」が別人みたいでした。おばちゃんはさみしいよ。ラノベじゃ売れませんか？
　はやみねかおる『ぼくと未来屋の夏』は落としどころがきれいで読後感がすっきりでした。あと、はやみねさんで「少年による一人称」を読むのは初めてでした。男性作家が書く「少女による一人称」の場合、ラブネタが入るのに対して、「少年」だとそれがないように思いますがどうですか？照れくさいのかな？さて、そろそろ「殺人事件」ものも書くということでしょうか。期待。
　麻耶雄嵩『名探偵木更津悠也』は事件はオーソドックスなんだけど、語り手が歪んでいるあたり流石マヤっちです。楽しい。私も歪んでるのか…。