『チョコレート・アンダーグラウンド』

チョコレート・アンダーグラウンド

チョコレート・アンダーグラウンド

突然だけどRUSHが好きだ。「みつばちマーチ」とか「3時のおやつ」とか噛り付きたくなってウズウズする。あのあまーい匂いが病みつき。私が小学校低学年くらいだったらきっとちょっぴり舐めたりしたと思う。でもまずいに決まってる。だって石鹸やバスボムだもん。ということで『チョコレート・アンダーグラウンド』。……なんて美味そうな本なんだ。どこもかしこもチョコレート色。本文までチョコレートブラウン。ギブミーチョコレート!健康健全党だか健全健康党だか忘れたけど、そんな名前の政党が与党になった結果、すべての甘いものが禁止された国が舞台。甘いものを食べたい子供たちが知恵を絞ってなんとチョコレートを密造・闇取引するというぶっとんだ展開。当局との攻防や密告屋など、デフォルメされてるけど政治的メッセージもちらほら。英語タイトルをストレートに訳すと『密売品』だから、このくらいまではストーリー書いてもバチはあたるまい(たぶん)。すっごい読みやすい。児童文学かと思ったくらい。そのうち映画になるんじゃないかなあ。映像になったら面白そうなシーンがいっぱいだし、尺もおさまりそうだし、なにより楽しいし。香りつきの映画ならなおいい!